スクールバス乗降・登下校モニタリング「バスモニ」導入事例
日本国内で第2位の面積を誇る湖、霞ヶ浦と筑波山系の南麓に挟まれた田園都市、かすみがうら市。ここでは梨や栗などの畑、平地林、水稲やレンコンなどの水田が広がっています。また、霞ヶ浦沿岸ではワカサギやシラウオなどの内水面漁業も盛んです。このかすみがうら市の市内4校に、「スクールバス乗降・登下校モニタリング『バスモニ』(カードバージョン)」を導入していただきました。
- 取材場所:茨城県かすみがうら市立千代田義務教育学校
- 所在地:茨城県かすみがうら市上佐谷990
- 導入時期:2023年11月1日
- 構成機器(4校分):
- ・スクールバス乗降管理システム「バスモニ(スクールバス乗降・登下校モニタリングサービス)」のカードリーダーバージョンをカスタマイズ
- ・タブレットPC 30台(内予備3台)
- ・カードリーダー 30台(内予備3台)
- ・個人識別ツール(FeliCa Lite-Sカード)1,500人分(内予備750人分)
- ・アプリライセンス 750人分
- URL:https://www.city.kasumigaura.lg.jp/page/dir003338.html
かすみがうら市教育委員会は、基本理念である「ともに学び 地域に活かす 未来を拓く ひとづくり」の実現に向けて、職員の皆様が日々業務に取り組まれています。
この度、かすみがうら市におかれまして、児童生徒の登下校のために市が運営するスクールバスの更なる安全・安心を目指し、いつどこで児童生徒が「乗った」「降りた」を確認できるようにし、乗り過ごしや車内への取り残しなどを防止する「スクールバス乗降・登下校モニタリング『バスモニ』(カードバージョン)」をカスタマイズしてご採用頂きました。
今回は、導入された市内4校のうちの1つ、かすみがうら市立千代田義務教育学校に伺い、教育委員会事務局の学校教育課 課長様とご担当者様にお話をうかがいました。
─導入の背景、経緯等についてお聞かせください。
昨年、児童がバス内で寝過ごし、本来降りるはずのバス停ではない場所で降車する事案が市内で発生しました。このような事案を今後防ぐために、人間の目だけに頼るのではなく、システムを活用して防ぐ方法がないかという議論が持ち上がりました。その後、インターネット等での検索や他部署(情報部門)からの聞き取りなどを通じて情報収集を行い、バスの乗降管理ができるシステムを提供可能な企業がいくつか存在することを把握するに至りました。
─導入の決め手(選定理由・条件)がありましたら教えてください。
スクールバスの運行は近郊のバス会社数社と期間契約をしているので、契約期間満了に伴いバス車体の入れ替えが発生する可能性があるため、バス車体への設置工事などが必要な乗降管理システムだと、契約更新の都度システムの再設置の手間や費用がかかってしまいます。そこで、スクールバスの車体を加工しない形でのシステム導入を検討していました。
「スクールバス乗降・登下校モニタリング『バスモニ』(カードバージョン)」は、タブレットPCとカードリーダーが基本のシンプルな構成で、スクールバス車体への特別な設置工事も不要ということだったのでイニシャルコストだけでなく、バス会社との契約上のリスクもおさえられると考えました。
また、ソフト面においては画面にどういった項目を表示させるかなどで、融通の効くシステム構成であったので、その点に関しては実情に合ったカスタマイズが可能という点もポイントでした。
ICタグやQRコードなど数種の個人識別ツールが選択できる『バスモニ』の中でも将来的な拡張利用を考えて、最終的にはICカードバージョンにしました。
─導入効果についてはいかがでしょうか?
導入にあたっては約1か月前から保護者へ導入の予告通知を行い、その後も「個人識別ツール(カード)」を児童へ配布する際の通知、さらにはテスト走行の案内など、その都度しっかりと説明を行いながら慎重に準備を進めました。
運行バス会社については、事前にナカヨさんから概要説明・操作説明会を行ってもらいましたが、タブレットPCに不慣れな運転手も多く、はじめのうちは操作に慣れていただくのに時間を要しました。
実際のシステム運用が始まると、予定する停留所と違う場所で降りようとする児童がエラー表示されたり、降りるべき停留所で該当の児童が強調表示されるなど、万が一の降車間違いや降車漏れを防げるよう、しっかりとシステムが見守っている安心感があります。なにより、バスの運転手が視認しやすく判断が簡単になりました。
─今後の展望についてお聞かせください。
将来的にはスクールバスの乗降管理だけではなく、学校全体の児童・生徒入退管理まで拡大して、こうしたシステムを活用できればと考えています。
取材日:2023年12月
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